WOC2012選手選抜合宿要項

強化委員会 鹿島田浩二
ヘッドコーチ 吉田勉

トレーニング合宿のうち、選抜合宿を通してJOAトレーニングプログラム登録者のなかからWOC2012選手を選抜する。選抜合宿は2回、両方の参加を原則とする。

この合宿は基礎プログラム実施期間(鍛錬期)において練習した選手の基礎能力を評価する。速くよりも確実にこなせることを確認したい。またこれらは基本課題であるから、すべてがある程度こなせることが重要である。この合宿での課題遂行能力を見て、WOCにおいて勝負できる可能性のある選手を選抜する。種目適合練習、テレイン対応は選抜合宿後の応用プログラムにて実施していく。

1.実施時期

  • 第1回 2012年4月21日~22日
  • 第2回 2012年4月28日~29日

2.課題

各回以下の6課題のなかからいくつか(もしくはすべて)を実施する。

①.クロスカントリーレース

  • 目的:フィジカルの強さ、トレーニング成果を見る。
  • 方法:トレイルを中心とした、男子4.5km、女子3km程度のランを行う。(タイムを計測する)

②.ロングレッグO

  • 目的:プランニング力とプランの実行力を評価する。
  • 方法:1-1.5kmのロングレッグ。信号方式※1の青・黄・赤の部分をしっかりプランし、切り替えを意識して走る。(タイムを計測する)

③.コントロールピッキング

  • 目的:ファインコンパス・ファインO能力を見る。
  • 方法:信号方式の赤にあたる、200m以下のレッグをつないだコースを用意する。(タイムを計測する)

④.ラインO

  • 目的:正置手続きの連続によりライン※2をたどり、乗り換える能力を見る。
  • 方法:地図上のラインをたどり、ライン上のコントロールをチェックする。
    コントロールは近くに行かないと見えないもの(テープなど)を利用する予定 。
    ノーコンパス課題。(タイムを計測する)

⑤.ミドルコース

  • 目的:総合的なナビゲーション技術を見る。
  • 方法:ウイニング25-35分のコースを走る。(タイムを計測する)

⑥.地図記号のペーパーテスト

  • 目的:地図記号・表現の理解度を見る。
  • 方法:JSOM2007、JSSOM2007より出題。(点数化する)

3.選抜方法

各項目を点数化してその合計得点で決めるような選抜は行わない。コーチ陣が主観的に評価を行い、WOCで結果の出せると考えられる選手を選抜する。従って、この時点で極端に劣る課題があるようでは選抜は難しい。ここで選抜された選手と平成23年全日本スプリントオリエンテーリング日本選手権者※3、平成23年度日本選手権者※4と合わせてチームを編成する。(ただしこれらの選手がJOAトレーニングに参加登録していない場合は、WOCの参加意思なしとして扱う。)選抜結果は全日本大会において発表する。

4.WOC出場競技

WOCの出場競技については、これまでのトレーニング量、適性などから選考後に決定する。選考前の3月までの鍛錬期のトレーニングにおいては、基本的にロングを走れる体力をつけてくることが望ましい。

5.使用テレイン

現状では椛の湖、勢子辻または鳥追窪を予定。該当テレインへの4月以降選抜合宿までのJOAプログラム以外での入山を禁止する。3月まではその限りではない。

  1. ^信号方式とは:ルートを
    青:走行速度を上げてラフに走れる
    黄色:速度を落として、地図からの細かな情報を増やす。
    赤:地図からの細かな情報を得て(さらにはコンパスを使用して)確実に進む。

    の3つの部分に分けて意識的にスピードコントロールするテクニック

  2. ^ライン:単に線状特徴物という意味ではなく、傾斜の変換やピークの連続なども含まれる。
  3. ^3月18日(日)に行われる全日本スプリントオリエンテーリング大会21E優勝者
  4. ^5月4日(日)に行われる全日本オリエンテーリング大会21E優勝者