WOC2021@チェコ_現地トレーニングキャンプ

6月末より世界オリエンテーリング選手権の日本代表チームは、開催地チェコのドクシー周辺で本戦前の最終調整を目的としたトレーニングキャンプを行いました。

オリエンテーリングにおいては現地の気候や生活環境だけでなく、山林の状態や地図の表現に順応する為に、本戦開催地周辺の山林でオリエンテーリングの事前練習を行う事が一般的です。日本チームは6月26日の午後から6月30日までの5日間トレーニングキャンプを実施しました。

各種目ごとにそれぞれ特徴の異なる為、各種目ごとの様子を選手のコメントと併せて紹介して参ります。

 

【スプリント種目(予選・決勝)】
今大会では戦争に用いられた要塞とその上部に築かれた街で行われます。通常の市街地におけるスプリントに加え、要塞ならではの立体交差も含んだ複雑なルート選択が迫られたり、激しい階段昇降が想定されます。


尾崎選手「トレキャンでは、スプリントに特化して取り組んできました。現地でも、今までとは違って万全に近い対策ができている気がしています。本戦では、日本で積み上げてきたものを十分に発揮できるように走ります。」

 

【スプリントリレー種目】
スプリントリレーは近年盛り上がりを見せる女子2名、男子2名の合計4名の継走で競われる種目です。今大会では開催都市であるドクシーの中心部で行われます。高速走行下でのルート判断は勿論、僅差で走行する競合選手との駆け引きも重要な要素となります。

 

【ミドル種目(予選・決勝)】
ドクシーから7-80km離れたリベルツという街の付近の山塊で開催されます。地形的特徴に乏しい斜面に薮と岩が点在しており、正確なナビゲーションは勿論の事、藪や斜面にも動じない体力的・精神的な屈強さも同時に求められます。

伊藤選手「決勝進出を目標にしていますが、現地で調整した感触ではあと一歩実力及びません。しかし、いつもより少し頑張って斜面を登り、積極的なナヴィゲーションをすることで、埋められる差であると考えています。厳しいレースではありますが、目標達成を目指して頑張ります。」

 

【リレー種目・ロング種目】
ドクシー周辺の山林で行われ、比較的明瞭な尾根沢を伴う地形に大きな岩崖が多数点在するエリアです。一度斜面にとりつくと走行速度が大きく落ちる為、チェックポイントへの正確なアプローチが必要です。また遠方のチェックポイントへの移動にあたり、岩崖が点在するエリアを通行するのか回避するのかという大きなルート選択も強く求められると想定されます。

稲毛選手「想像を超える巨大な岩崖と急斜面に初日は足踏みしてしまいましたが、トレキャン期間を経て立ち向かう覚悟が固まってきました。日本とは違う基準でのルートチョイスが求められますが、最後まで研究し続けて本番は自信を持って走りきりたいです。」

 

 

大会の様子は大会アプリを通じてリアルタイムで観戦する事が可能です。
<https://woc2021.cz/2021/06/27/2483/>

また、日本オリエンテーリング協会では観戦の為の事前情報をご提供するセミナーを実施予定ですので、お時間の許す方は是非ともご参加下さいませ。
<http://www.orienteering.or.jp/joa-about/online/>

また、チームの日々の活動は日本オリエンテーリング協会のFacebookを通じてお伝えしております。
<https://www.facebook.com/japanorienteeringassociation/>

大会日程中はぐずついた天気が予報されており、傾斜の厳しい山林と相まって極めてタフなレースとなる事が予想されますが、この大会に向けて高いモチベーションで準備を進めてきた成果を発揮すべく視力を尽くします。

日本の皆様からの応援が私たちにとっての更なるモチベーションとなりますので、観戦と引き続きのご声援を頂けます様お願い申し上げます。