倫理規程の改定について
今般、JOAは、平成25年施行の「倫理規程」を大幅に改定しました。
ご存じのとおり、近年スポーツ界ではさまざまな不祥事が相次いでおり、その対策の一つとして、スポーツ庁は「中央競技団体のためのガバナンスコード」を平成31年に制定しました。日本スポーツ協会に属するJOAもこれに基づく体制を整備する必要があります。
スポーツ庁のガバナンスコードの求めている中心的な課題は、競技団体および選手のコンプライアンス遵守であり、人事、経営、選手選考、アンチドーピング、倫理、賞罰などに関して、多くの規程の整備が求められています。倫理規程は、不祥事を予防し、また不祥事が起こった時の被害者を公正に救済することができるようにするのが目的です。
今回の改訂では、具体的には、対象者を明確に規定する、違反行為を定義する、通報相談窓口を設ける、危機管理・コンプライアンス委員会および倫理委員会について整理する、処分の方法と内容を明確にするなどの事項を中心に改定を行いました。改訂後の規程はホームページに掲載しています。
本規程は、令和3年度の競技者登録の開始に合わせて、令和3年2月1日より施行することとし、対象とする競技者は令和3年度からの競技者登録者となります。競技者以外の対象者、すなわち、役員、委員、職員、会員代表者、指導者については、その更新の時期はまちまちになりますので、令和3年2月1日時点で任命、認定されている者を一括して対象と致します。
この倫理規程は、実際には出番のないことが理想です。オリエンテーリング愛好家は、マナーやコンプライアンス遵守の意識は高い方が多いと思いますが、それでも不祥事が全く起こらないという保証はありません。SNSや電子メールなどで安易に誹謗中傷に相当する言動が行われることもあります。皆様におかれましては、相互に信頼し敬意をはらうというスポーツマンシップに則った態度、節度のある行動を保っていただき、引き続きオリエンテーリングが楽しくできる環境を作っていただくとともに、ほかのスポーツ界の手本となるように行動していただきたくお願いいたします。