予選通過可能性とスプリットタイム
吉田です。
よく「ここでミスがなければ予選通過の可能性もあった」という方がいるのですが。
オリエンテーリングにミスはつき物です。ノーミスのレースはありません。1個のスプリットだけでは皆川さんもシモーネに圧勝しているではありませんか。
それでも皆川は予選を落ちていますし、シモーネは楽勝です。
たとえば冷静にみて、15位予選通過で、スプリットタイムに25位以上が並んでいればまず予選通過はありません。30位があっても基本10位前後で推移していれば予選通過はあるのです。
ですから今回可能性があったのは、皆川と加納くらいです。しかもその可能性は高くはなかったということです。
日本でもスプリットタイムを見るときにどこが速かった、遅かったということだけはなく、スプリットの中の多い順位を見れば、自分や選手の本当の位置がわかります。
インカレでも、世界戦選手権でも、直前に、この位置を無視して選手の力以上の目標を与えれば、その結果がどうなるのかは明白です。選手の位置をあげるには、直前ではなく前の大会終了時からの努力が必要なのです。今年1年この位置を上げるためのトレーニングをしてきました。私が今回、トレーニング登録をして昨年から参加の意思を示さなかった選手を全日本で勝っても連れて行かないといったのはこういう理由からでした。